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vol.3

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BOWZ STREET   ~夢のあと風の詩~

『遠くから聴こえて来るだろう?』

高架線の下、聴こえて来るセスナのエンジンノイズ……呼吸が耳を渦巻き、そして、鼓動が…聴こえる…。

舞台は米軍の基地跡らしき物が残っているウォーターフロント。 アメリカのルート66を思わせる一直線に伸びたストリート。 そこにポツンと一軒のBARがある。 かつてJazz band『YUDA-YA』が 活動したホームグランドだ。 そう、トランペッターのユダこと神岡七音がバンドを脱退した後、 奴らのサウンドは風の中へと消えてしまったーーーー。

数年後、世界的に有名となったユダは、このストリートに戻って来たのだったが、トランペッターとしての姿はなかった

空虚感に苛まれたユダは、事故死した、かつての恋人へ、大人の世界を否定し続ける友へ、そして自分自身に対する感情のもつれを、ゆっくりとした風の中で、向き合うのだった。

『幸せを一つ掴む度に、大事な物を一つ失わなきゃいけない。ねぇ誰か教えてよ。誰も傷つかなくて幸せになる方法…そんなのあったら、私、お酒やめてもいいわ……。』

『一か八かコイン投げてみなきゃ、happy end かthe end か、わかんないよ』

『いつから吹いてたんだろう、こんなに気持ちのいい風…いつから、このストリートに吹いてたんだろう。』

『ずっと前から、ずっと前から同じ風が吹いてたんだよ』

挫折と希望、そして復活を描いた 青春サクセスストーリー。

両手を広げたら、 それがーーーー始動の合図だ!!

1998年8月 東京都diepratze

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