太平洋戦争末期、日本列島92の都市で米軍の空襲によって150万人の死傷者を出した。中でも東京は130回にも及ぶ無差別爆撃により、市街地の8割を焼失した。そしてーーーー 焼土の上で敗戦の日を迎えた。

『私は今此処に立っている… 此処は、かつて住んだ事のある街並み。懐かしい友達、恋人、そして天国にいる、お父さん、お母さん…。 此処には…もう…誰も…いない…。』

舞台は戦後、焼け野原となった東京の、とある街の路地裏の一角。

15年もの長き戦争の後に生き残った者達…ある者は心が荒み過去を引きずり、ある者は未来に希望を求め、またある者は憎悪を抱き今を生きる。 愛憎、廃墟、裏切り、内乱、真実、戦争、崩壊、そして……約束の地。 そんな暗闇の中で唯一光り輝く 女達…。 そう、パンパンと呼ばれる女達が集い、たった一つの希望を求め踊る。

『Please.give me chocolate!』

『Hey!navy.next time baby!』

『Hi.you want to me!』

『One time two dallar ok!』

『Please.buy flower!』

灰色の街にサイレンが鳴り響くーーーー。

そこへ一人の特攻帰りの男がふらりと現れるところから物語は始まる。

『そりゃ、ウチらは、周りの人間からは、パンパンとか呼ばれてるけどね、男たちに身体は売っても、心までは売っちゃいないんだ！』

家を失い、家族を失い、恋人を失い、夢も希望も、そして自分自身さえも失い、ただ毎日を生きて行く為に戦った女達…本当に欲しかった物は………。

歴史に刻まれた最大の悲劇… 戦後50年…戦後70年…戦後100年… 何年経っても『戦後』だと云う事…

決して忘れてはならない！ 本当の戦いはこれから始まる…… I t's show time‼︎