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vol.26

花雨

舞台には大きな台(テーブル)が置かれている。

この台は、現代ではBAR「ホームレス」のテーブルになり、江戸時代では“深川安楽亭”や長屋の一室になる。つまりこの物語は現代と江戸時代が交錯しながら展開してゆく。
BAR「ホームレス」には、マスターの深町(満木 亮太郎)と、ママの咲子(宮原千恵子)、そして雨宮(水嶋義人)がいる。
雨宮は客の様であり、咲子の恋人の様でもある。そこへママの妹のユリ(小野晶子)、その婚約者の谷村(春原智志)、ヤクザまがいの仕事をしている工藤(久保田翔太)、風俗で働く綾女(倉根奈美枝)、家を飛び出して来た女性の桜(鈴木育亜)が現れる。 
そんな中、一人の客、鮎川(土屋大輔)が入って来る。彼はひどく険しい表情をし、ウィスキーをたて続けに飲み干すと「ここはホームレスじゃないと入れないのか!」と叫ぶ。そして「俺は正真正銘のホームレスだ。今からな」と笑い出す。こうして物語は始まる。
 “昔も今もたいして変わっちゃいない。街や物がどんなに変わっても、人間だけは何百年経ったってそう 変わるもんじゃない” それぞれの連中が様々なドラマを抱える中、雨宮は「あすなろう」「おたふく」などの物語を語って聞かせる。皆へと云うより、何か訳があって大きな問題を 抱え込んでいる客の鮎川に向かって―――。 
劇場へようこそ。It's show-time!

2009年8月7~9日 上田市真田公民館

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